共同住宅の建築に伴う発掘調査です。調査地は、愛媛大学の南側の標高28.80mに位置し、松山市埋蔵文化財包蔵地内「No,67文京遺跡」内に所在します。同包蔵地内では文京遺跡として54次の調査がおこなわれ、主に縄文時代後半期、弥生時代後半期、古墳時代後期と三回の集落が営まれていることがわかっています。このうち、見つかった遺構のほとんどは弥生時代中期後葉～後期前半にかけてのもので、竪穴建物については500棟以上の建替えが想定されています。文京遺跡は、松山平野の主要な遺跡群である道後城北遺跡群内の中心に位置し、同遺跡群内からは青銅器や大陸や半島との交流を示す出土品や他地域の土器が出土するなど、瀬戸内を代表する弥生時代の拠点集落であったと考えられています
　事前に実施した試掘調査の結果、竪穴建物、柱穴、溝を検出し、弥生土器、須恵器が出土しました。 これらのことから、弥生時代以降の遺跡が広がることが想定されます。