コンビニエンスストアの建築に伴う事前の発掘調査です。調査地は、松山平野東部を西流する小野川と堀越川によって形成された扇状地上の標高約71mに位置します。調査地北側の丘陵部には古墳群があるほか、7世紀初頭の茨谷1号窯など松山平野南東部に展開する古窯祉群が存在しています。調査地周辺では、下苅屋遺跡から古市遺跡などの調査がおこなわれ、弥生時代前期から古代頃まで機能していた川幅70mを測る大規模な自然流路を検出し、その両岸付近では古墳時代後期を中心とした竪穴式住居や掘立柱建物などから構成される集落関連遺構の存在が確認されている。これらのことから、当地周辺は窯業生産と自然流路を利用した流通にかかわる集落や、集落の変遷を考えるうえで重要な地域となっています。
事前に実施した試掘調査の結果、土坑、柱穴などを検出し、弥生土器、土師器、須恵器などが出土しました。これらのことから、弥生時代~古墳時代にかけての遺跡が広がることが想定されます。 |