『祝谷アイリ遺跡2次調査』 (松山市祝谷六丁目)で遺跡の発掘調査を行いました。〔終了〕
マンション建設に伴う発掘調査です。 周辺の遺跡には、南側に祝谷大地ヶ田遺跡、西側には祝谷六丁場遺跡があります。大地ヶ田遺跡はこれまでに9次の調査が行われ、主に弥生時代から古墳時代にかけての貴重な遺構・遺物が見つかっています。3次調査では1墳丘2石室の祝谷6号墳を検出し、第1石室より珠文鏡が出土したほか、第2石室からは金象嵌が施された円頭柄頭が出土しています。4次調査の祝谷7号墳では、装飾付須恵器に飾り付けられたと思われる須恵器の小像などが出土し、6次調査では主体部は不明ながら葺石を伴う前方後円墳1基( 祝谷8号墳)が検出されています。このほか、各調査地では弥生時代の貯蔵穴と考えられる土坑が数多く検出されています。また、弥生時代中期の集落遺跡である祝谷六丁場遺跡からは弥生時代の埋納された平形銅剣のほか、分銅形土製品を含む土器や石器が数多く出土しています。
これらのことから、弥生時代から古墳時代にかけての遺跡の広がりが想定されます。