宅地造成に伴う発掘調査です。調査地は、松山平野南東部、松山東道路国道11号線星岡交差点から南東方向へ370m程の標高30.8mに立地し、松山市埋蔵文化財包蔵地iNo. 116川附遺物包含地、No.124北久米遺物包含地』内に所在します。周辺の天山、星岡、東山等の独立丘陵上には多くの古墳群が知られています。また調査地をとりまく微高地上やその縁辺部には、筋違遺跡A~P遺跡、竹ノ下遺跡、旗立遺跡等をはじめとして古墳時代を中心とする遺跡が数多く存在します。中でも注目されるのは、申請地より北約300mに所在する大規模調査となった福音小学校構内遺跡であります。調査成果として古墳時代中・後期に盛期を持ちながら弥生時代後期から中世まで存続した大規模集落であることが明らかとなっています。また調査地に北接する遺跡として国道11号線建設に伴って事前に発掘調査された星ノ岡遺跡北下A~C 区、北久米遺跡常堰A区があげられます。これらの遺跡からは、竪穴住居祉・掘立柱建物跡・溝・土坑等の遺構が多数検出され、また弥生時代後期~中世の土器・石器が大量に出土しています。
事前に実施した試掘調査の結果、柱穴、溝を検出し、弥生土器や鉄滓(てっさい)が出土しました。 これらのことから、弥生時代の遺跡が広がることが想定されます。 |