『桑原遺跡7次調査』 (松山市桑原六丁目)で遺跡の発掘調査を行っています。
調査地は、松山市埋蔵文化財包蔵地『No.82桑原・束本遺跡群』内に所在し、石手川南側の標高34.4mに位置します。調査地の周辺には前方後円墳である三島神社古墳、経石山古墳のほか、桑原遺跡や束本遺跡など弥生時代から中世にいたる集落関連の遺跡が数多く確認されています。近接する遺跡には、桑原遺跡4次~5次調査、桑原田中遺跡3次調査などがあります。なかでも調査地の東約100mにある古墳時代から中世の桑原遺跡5次調査では、自然流路から木錘(もくすい)、斎串(いぐし)、瓢箪製の杓子(しゃしく)などの木製品が出土しています。斎串は本例が最古のものとして注目を集め、瓢箪製の杓子は松山平野では二例目となるものであります。 事前に実施した試掘調査の結果、溝状遺構 や性格不明遺構を検出し、弥生土器や土師器などが出土しました。これらのことから、弥生時代以降の遺跡が広がることが想定されます。