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吉藤遺跡(よしふじいせき)

    開催日
    遺跡名
    サイズ
    DL
  • 平成24 年10 月27日 (土) 09:00
  • 吉藤遺跡

    6.44MB

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    1.検出遺構
    弥生時代中期から後期(1~3世紀)の溝6条、土坑8基、柱穴36基、小穴61基
    古墳時代後期の溝1条、近世以降の溝1条、弥生時代中期から後期以前の倒木痕7基
    2.出土遺物
     
    弥生土器(甕・壺・鉢・高坏・支脚・ジョッキ型土器・台形型土製品)、須恵器(坏身)、石器(石鏃・伐採具・石庖丁・石匙) など
    3.調査の成果と課題  
    本調査は民間の開発に伴い実施した埋蔵文化財の発掘調査です。
    今回の調査では、弥生時代の集落に関連した遺構と遺物に加え、弥生土器片を包含する遺物包含層を検出しました。

    1.遺物包含層は調査区全域に約10~30cm堆積しており、弥生土器片が多く含まれ古墳時代の溝に切られていたことから、弥生時代中期から後期の間に堆積したことがわかりました。

    2.柱穴は大小さまざまなものが数多く見つかっており、掘立柱建物が調査区周辺に存在していたことが想定出来ます。

    3.土坑SK7からは弥生土器の甕・壺・台形型土製品の破片や石匙の未完成品が出土しており、それらを廃棄した土坑であることがわかりました。

    4.倒木痕は弥生時代の遺構より古く、その残存する形状から強い南から南東の風を受けて木が倒れたことがわかりました。 

    5.溝SD1は堆積した砂から常時流水があり南東から北西方向流れる古墳時代の溝であることがわかりましたが、その他の溝は堆積土から水が常時流れていたものではなく、湾曲や分岐しているものが見られ弥生集落内でどのような機能をもっていたか現段階では不明です。

    6.調査区北端のSK6付近では人頭大の石が密集し、その周囲から高坏やミニチュア土器が出土していることから、周辺では祭祀行為を行った可能性があります。
    調査地は丘陵裾に立地しており、弥生時代中期から後期においての集落の構造や性格の解明が今後の課題となります。

     


    遺構完掘状況(北より)
    写真2 西壁面の堆積土
    (東より)
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