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松山城三之丸跡18次調査(まつやまじょうさんのまるあと)

    開催日
    遺跡名
    サイズ
    DL
  • 平成27年12月23日(水)
  • 松山城三之丸跡18次調査

    712 KB

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    所在地:松山市堀之内10、12の各一部
    調査期間:平成27年11月16日(月)~同年12月28日(月)予定
    調査面積:約54㎡
    調査主体:公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団 埋蔵文化財センター
    1.調査の目的
      国史跡「松山城跡」は、松山平野北部の独立丘陵である勝山を中心に構成された近世城郭であります。三之丸跡は、松山城の郭の一つで、現在の堀之内に位置します。松山市では城山公園堀之内地区の整備を進めており、その基礎資料の取得と遺構の保護を目的に、古絵図を参考に平成13年度から発掘調査を実施しています。今回の調査の主目的は、北御門広場の南端境界を東西方向に延びる溝とその西側に位置する馬場土手付近を確認することです。
      なお、今回の調査は松山市都市整備部公園緑地課の委託を受けた、公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団 埋蔵文化財センターが調査を担当しました。
    2.調査の概要
      調査の結果、北御門広場の西南角部にて東西溝の西端と南北溝、南北方向道路、馬場土手、土塀基礎を確認しました。溝や道路の遺存状態は比較的良好で、堆積土からは瓦や陶磁器に混じり炭化物などが出土しました。

    東西溝
    三之丸御殿西端から北御門広場南端を区画する東西溝の西端を確認しました。溝は南北溝に接続しており、西端の角石には溝上を覆う板状のものを固定するための加工が施されていました。

    南北方向道路
    道路の東端は土塀基礎、西端は南北溝に接しています。道路面は固く締められた土が平らな面をなし、道幅3mで南へ延びています。

    南北溝
    馬場土手と南北方向道路に接し、道路側は石列を伴い、土手側は土手が溝端となります。溝が機能していた最終段階は東西溝よりも北へ延びていないことが確認できました。

    馬場土手
    馬場東端を南北方向に延びる土手を確認しました。土手上部の一部には、盛り上りの無い部分が見つかりました。

    土塀基礎
    南北方向道路の東端を区画した南北方向の礎石を確認しました。礎石は後世の削平を受け全容は不明ですが、北端は東西溝まで延びるものと想定されます。

    出土遺物 溝内や道路上面から陶磁器や瓦、瓦器類、硯などが出土しました。

    3.わかったこと
     今回の調査において東西溝と南北溝の合流地点を上から見ると、T字状からL字状に改修されていたことが分かりました。また、東西溝内からは炭化材に混じり大量の陶磁器が見つかっており、これらは三之丸御殿焼失時のものが当調査地周辺まで掻き出されて埋められたものと想定されます。馬場土手が当時の状態で見つかったことは、土手の規模や築造方法が分かる貴重な資料であり、今後の史跡整備にとっても価値の高いものであると考えられます。
    耳環・管玉が出土した様子 耳環・管玉が出土した様子
    耳環・管玉が出土した様子 耳環・管玉が出土した様子
    耳環・管玉が出土した様子 耳環・管玉が出土した様子
    調査地の位置
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