来住廃寺跡

えひめけんまつやましきしまち
愛媛県松山市来住町

白鳳期の古代寺院跡で、昭和54年に国の史跡指定をうけました。
法隆寺系の瓦が主体を占め、また立派な基壇がのこっていることから、法隆寺系伽藍配置をもつ寺であると考えられていますが、いまだ詳細は明らかになっておりません。
これまでの調査によって、南側に八脚門をもち、内部の建物を2重の柱列によって取り囲んだ、一辺約100メートルの『回廊状遺構』と呼ばれる施設が廃絶した後(7世紀後半以降)に建立された古代寺院であることが分かっています。

現在、調査によって確認されている主な遺構には、復元規模が東西約13m、南北約11mをはかる金堂の基壇(2005年に実施した来住廃寺32次調査によって、塔ではなく、金堂の基壇であることが確定)および、その上面に残された柱の礎石、大型の石製露盤、僧坊と考えられる掘立柱建物跡などがあります。

来住廃寺跡