束本遺跡

えひめけんまつやましつかもと
愛媛県松山市束本

 束本遺跡では、弥生時代の集落関連遺構が多数発見されています。

 4次調査では、今からおよそ1,800年前(弥生時代後期末)の集落跡から竪穴住居、溝、土坑が見つかりました。竪穴住居は平面形状が円形と方形で、規模は大中小がありました。円形大型住居は、住居外側に西日本では検出が稀な幅1.5mの土盛(周堤帯)跡が検出されました。
9次調査では、円形大型住居から廃棄された大量の弥生土器が出土し、6次調査では、方形住居から多量の焼土や鉄器の製作中に生じる鉄片、鉄を研ぐ砥石が出土したことから、鉄器製作の工房であったと考えられています。

 検出された多くの竪穴住居からは、建物構造や住居廃絶後の利用の仕方など、弥生時代後期末の建物に関する貴重な情報が得られています。