
2026年6月7日 更新

祭礼として春と秋に行われている勇壮な船上の舞「櫂練(かいねり)」や、長さ約45m・直径約30cm・重さ約1tの大注連縄(おおしめなわ)で、玉理(ぎょくり)と寒戸(かんど)の2つの岩を結ぶ「大注連縄の張替え」などが盛大に行われる「鹿島」。豊かな自然にはぐくまれ、由緒ある歴史と伝統が息づく、北条地域のシンボル的存在の島です。
北条の西方海上300mに浮かぶ周囲1.5km、標高114mの「鹿島」は、昭和31年(1956年)に認定された瀬戸内海国立公園に属し、別名「伊予の江の島」と呼ばれており、春は花見、夏は海水浴、秋はハイキング、そして冬は魚釣りと、飽きることのない変化に富んだ姿で私たちを迎えてくれます。
海岸の美しさは瀬戸内の数ある砂浜の中でも折り紙つき。「えひめ森林浴88ヶ所」にも指定されている遊歩道での散策や、海に沈む夕日をゆったり楽しむことのできる山頂の展望台からの絶景、瀬戸内海の島々が織り成す雄大な景色が広がる周遊船での島巡りなど、四季折々の楽しみ方があり、毎年10月には島の名前の由来となった鹿(県天然記念物)の角切り行事も行われています。
鹿島に降り立ち自分の足で歩いてみると、街では真似できない美しい風景が目白押し。絶景を楽しむもよし、歴史に触れるもよし、自然に囲まれて思う存分リラックスするのも良しと楽しみ方満載です。瀬戸内海の優しい潮風を体全体で受け止めながら、思い思いの島時間をたっぷりとご堪能ください。
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愛媛県の無形民俗文化財に指定されている「鹿島の櫂練」。この行事の起源は定かではありませんが、河野水軍の出陣に際して鹿島の神前に終結して戦勝を祈願し、凱旋の時の祝勝奉賛が鹿島神社の神事となったものだと地元では伝えられています。
神輿の海上渡御の先供として催される勇壮な行事で、神輿に先供する船は「櫂伝馬(かいでんま)」と呼ばれ、伝馬船を2隻横につなぎ合わせたもので、同時に踊り船(櫂練り船)として船上で「櫂練り踊り」を披露します。
櫂練り踊りは、ボンデン(長い棒の先に紙や布などを付けた御幣状の道具)を持って櫂伝馬の船首に立つ少年2人と、ケンガイ(刀の形をした櫂)を手に、船尾に立つ青年2人がそれぞれの持ち物を振りつつ踊ります。動作、掛け声、鉦鼓(しょうこ)の囃(はやし)など全て古式にのっとった伝統行事で、船上で息を合わせて繰り広げられる迫力ある演舞は、海の男たちの誇りや力強さを伝えてくれます。
海の安全や豊漁、五穀豊穣を祈願する恒例の「大注連縄の張替え」。三重県にある二見夫婦岩に似ていることから「伊予の二見」や「夫婦岩」とも言われている松山市北条辻沖に並ぶ2つの岩「玉理(ぎょくり)」と「寒戸(かんど)」の間(約30m)を、長さ約45m・直径約30cm・重さ約1tの大注連縄を張り渡す、年に一度の神聖な儀式です。
この大注連縄は、伊予国の武将・河野通信氏が源平合戦の屋島の戦いに源氏側として臨んだ時に、大注連縄を張って勝利を願ったことが始まりとされており、昭和32年(1957年)に復活、大注連縄の中には市内各所から集めた「願い文」も一緒に編み込まれており、春の「鹿島まつり」を締めくくる行事となっています。
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