朝日谷2号墳

えひめけんまつやましあさひがおか1ちょうめ
愛媛県松山市朝日ヶ丘1丁目

1989年4月に松山平野西部の大峰ヶ台丘陵で発見されました。丘陵北側の尾根線上の標高71mに立地し、古墳からは瀬戸内海の伊予灘や斎灘が一望されます。

3世紀後半に築造された前方後円墳で、北の海側が後円部、南の頂上部が前方部で、全長26m、前方部10m、口縁部16mを測ります。 埋葬施設は後円部の中央に大小2基検出され、刳り抜き式木棺が墳丘主軸に直交して併設されています。大型のA主体部は長さ4、4m、最大幅82㎝で、幅広な北東部側が頭の位置になります。副葬品は、棺内から青銅鏡2点、銅族44 点、鉄族22点、直刀1点、短剣(槍先)5点、鉄斧1点、ヤリガンナ1点、刀子1点、ガラス小玉4点等が出土し、青銅鏡は頭部と脚部に各1面が破砕副葬されていました。鏡2面は、中国で製作された舶載品で、獣が描かれた獣帯鏡と、神様が描かれた神獣鏡と呼ばれているものです。

墳丘には土器が置かれ、西側くびれ部からは古墳時代初頭の二重口縁壺14点と鉢1点が出土しています。
朝日谷2号墳は、現在松山平野で最も古いと考えられる前方後円墳です。

朝日谷2号古墳