船ヶ谷遺跡4次調査地

えひめけんまつやましにしながとちょう
愛媛県松山市西長戸町

2000年4月から9月にかけて財団法人松山市生涯学習振興財団埋蔵文化財センターが発掘調査を実施しました。
調査の結果、おもに弥生時代・古墳時代の遺構や遺物を検出しました。そのなかでも、調査地の中央に位置する自然流路は、長さ約56m、幅約30mを検出し、南東から北西へ緩やかに蛇行しながら流れていたと推定されます。
出土遺物や土層の堆積状況から、弥生時代前期から古墳時代後期にわたって長期間存在していたと考えられますが、絶えず水が流れていたわけではなく沼地化した時期もあったと考えられます。
おもな遺物としては、弥生土器や須恵器・土師器・石器のほか、朝鮮半島製の陶質土器・朝鮮系軟質土器・ミニチュア土製品などが出土しています。

これらの遺構や遺物から、調査地周辺に集落が存在している可能性が高く、また祭祀に関わる遺物の出土がみられることから、自然流路の周辺において祭祀が行われていたと推定されます。

船ヶ谷遺跡4次調査地