2017年12月12日 更新
「松山市考古館が公開承認施設になりました」
松山市考古館は、国宝・重要文化財の展示や保管を適切にできる施設として、平成29年11月14日に文化庁から「公開承認施設」に承認されました。埋蔵文化財センターの付属施設としては全国でも珍しく希少な施設となります。国宝・重要文化財の考古資料の借用展示が文化庁への事前届なし(事後報告)で可能になることで、より多くの重要な考古資料を展示することができ、市民の方が身近に重要な考古資料が見学できるようになります。これからは全国的に重要な考古資料を展示・保管する施設として、古代史研究や地域学習のための拠点博物館としての役割を担うことになります。
今後とも松山市考古館をどうぞよろしくお願いいたします。
公開承認施設Q&A
Q1 | 「公開承認施設」の条件は? |
A1 | 施設面では展示室等を適正な空気環境にコントロールできることです。組織面では館長は有識者、展示に習熟した学芸員が2名以上、5年に3回以上の国宝・重要文化財の展示などです。 |
Q2 | 「公開承認施設」になって良いことは? |
A2 | 重要考古資料を所蔵する施設からの高い信頼が得られることで、より多くの貴重な考古資料が借用展示できるようになります。 |
Q3 | 今後の展示予定は? |
A3 | 2月~3月には重要文化財の考古資料4点を含む「顔」をテーマにした特別展を開催する予定で、東京国立博物館所蔵の土偶のほか、人面文土器・人物埴輪などを展示します。 |
Q4 | 「公開承認施設」承認までに大変だったことは? |
A4 | 承認までに8年間かかりました。その間、温度・湿度などを適正にするために施設改修等をするとともに、10か所以上の計測調査を毎日・毎月行いました。学芸員は展示、資料保存、文化財を守る施設の管理などに関する研修を受け、特別展では重要文化財の展示を5年で3回以上行いました。日々の努力が大切でした。 |
Q5 | 今後の目標は? |
A5 | 松山市内にも全国に誇れる考古資料があります。今はないですが、将来、松山初となる考古資料の重要文化財を展示・保管することが目標です。「地域のたから」を市民の方々や全国の方々に知ってもらい、松山の古代史が注目されるとうれしいですね。 |
松山市考古館 外観写真 |
特別展示室の様子(入口付近) |
特別展示室の様子(室内) |