松山市考古館/文化財情報館周辺の開花情報を中心に季節の風景や話題そして考古館の活動情報を提供いたします。
誠に恐れ入りますが、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡大防止のため
2021年4月10日(土)~ 4月21日(水)まで
臨時休館いたします。
(休館の期間は、今後の状況により延長される場合があります。)
大変ご迷惑をおかけいたしますが、
ご理解・ご了承のほど、よろしくお願いいたします。
令和2年9月、朝日谷2号墳出土品が松山市で初めての重要文化財・考古資料に指定されました。これを受け、令和3年3月30日には、松山の至宝である考古資料や発掘調査成果をお伝えする説明看板と表示看板を、松山総合公園の第2駐車場から第3駐車場へ向かう園道に設置しました。
説明看板では、古墳の発見経緯や調査研究成果を説明文と写真でわかりやすく紹介し、案内看板では、松山市考古館イメージキャラクター“ふんどう君”が、かつて古墳のあった方向を右手で案内しています。
公園を訪れた折には、朝日谷2号墳の看板(説明・案内)をご覧ください。松山総合公園のある大峰ヶ台(西山)の北側丘陵には、かつて、松山平野最古級の前方後円墳(古墳時代出現期:3世紀後半)が存在し、瀬戸内地方の古墳時代の開始や、その様相を解明するために重要な学術価値の高い考古資料が出土したことに思いを馳せていただければ幸いです。
なお、松山市考古館受付では、図録『朝日谷2号墳』を好評発売中です。A4判・全16ページ・オールカラーの内容で、ご希望されるお客様には1冊500円で販売しています。
考古館の周辺では桜が見ごろを迎えています。🌸
(3/30 10時頃)
そして、古代ハスの葉っぱが早くも水面から顔を出しました!!
今年も開花が楽しみですね。
ただいま特別展示室にて「発掘 松山の至宝 後期展(番外編)」を開催しています。
イラストレーターの早川和子さんに松山市内で実際に見つかっている遺跡の情景を描いていただいた原画を展示しています。
ぜひお立ち寄り下さい。
3/13(金)より、ロビー自動販売機横にて、ビデオ「葉佐池古墳ものがたり ハエが教えてくれたこと」の上映を再開しました。
アニメーションで、古墳時代のお葬式「殯(モガリ)」の様子を知ることができます。 6分程度のビデオですので、ぜひご覧ください。
さて、考古館の周辺ではモクレンの花が見ごろになりそうです。
ツバキも綺麗な花を咲かせています。
種類はよくわかりませんが、花を咲かせている桜の木もあります。
ソメイヨシノとヤマザクラの開花も待ち遠しいですね。
特別展『発掘松山の至宝 後期展』 開催中です! 2月6日(土)~3月21日(日)
明日2/6(土)から特別展「発掘 松山の至宝」(後期展)がはじまります!
令和2年度の特別展は、市内出土の優品を集めた展示会『発掘 松山の至宝』を前期・後期に分けて開催しています。後期展では飛鳥時代~江戸時代の貴重な考古資料「松山の至宝」を展示し、さらに弥生時代のマツリに用いられた分銅形土製品・平形銅剣・絵画土器や、古墳時代の水辺のマツリに使われた道具など「マツリ」をテーマとした展示会を開催します。
ぜひ、お越しください。
お待たせいたしました、明日から書籍『発掘 松山の至宝』の販売がスタートします!
待望のまつやまの発掘シリーズ 第2弾の書籍を、2月6日(土)から松山市考古館で販売します。
この書籍は、まつやまの貴重な発掘資料(考古)を豊富なカラー写真で網羅し、B5判96ページ、オールカラー、販売価格は1冊1,300円です。
書籍は全3章から構成され、第1章は考古館の常設展示室から、時代ごとに松山の歴史を、第2章は松山を代表する考古資料(モノ)を「至宝」として、第3章は松山の考古資料(モノ)を様々なテーマで、それぞれ解説しています。発掘された出土品を手掛かりに、松山の歴史をひも解く手引書としてご利用でき、どの章から読んでいただいても構わない構成です。
6日午前9時からは特別展『発掘 松山の至宝(後期展)』が開幕しますので、特別展をご観覧(一般100円・高校生以下無料)いただいた折には、考古館受付に設置した「発掘 松山の至宝」(見本)をご覧ください。
国内で上映された映画にはいろんなジャンルがあります。そのなかで人気の高いアニメ映画といえば【〇滅の刃~無〇列車編】で、様々な年代の方が映画館に足を運ばれたと報道されています。そのアニメ映画で最も人気の高いキャラクター(=雷の呼吸の使い手)の繰り出す決め技が「霹靂一閃(へきれきいっせん)」。
この言葉は、四字熟語ではなく、実は「霹靂」と「一閃」の造語です。各熟語の意味はというと、「霹靂」はかみなりの別名で、いかずちや雷鳴を指すこともあるそうな。落雷で大きな音が響きわたるといった意味でも使われるようです。また、「一閃」はぴかっと光ることや、そのきらめきの意味でも使われます。
さて、あらためて松山市考古館の常設展示室の展示品を確認してみると、“霹靂一閃”のイメージにぴったりの考古資料がありました。その考古資料が写真1です。
この考古資料は、今から32年前の平成元年に記録保存の発掘調査が実施された、愛媛県松山市の若草町遺跡(現、市総合福祉センター)の“SK17”と命名された土坑の底から出土したものです。発掘調査ではこの考古資料は横倒しの状態ながら、胴部が完全な状態でしたが、口縁部といって土器の口のところがおよそ1/3ほど毀損(意図的に欠いた)していたのが印象的でした。観察等をおこなった後に両手でそっと土器を取り上げて、何気なしに胴部の反対側を見て、たいへん驚きました。複雑怪奇な線刻画が施されていたのですから。遺跡を形成する基盤の層が黄土色の砂質であったことが幸いして、土器を取り上げた際、胴部の反対側にはわずかに黒褐色の砂が付着しただけでしたので、奇妙なデザインの線刻が目に飛び込んできました。今、考えると、正に霹靂一閃!
描かれた線刻画を近影したのが写真2です。このブログを読んでくださった皆様はこの線刻画から何をイメージされますでしょうか? 筆者は、楕円の形のデザインから、雲、しかも流れるような勢いのある暗雲から雨が滝のように降り注いでいる状況(豪雨)を読み取りました。しかし、楕円のデザインの右に描かれたものからは、当時、良いアイデア(いかずち)を読み取ることが叶いませんでした。
その後、数十年の歳月が流れ、この土器はまつやまを代表する絵画土器のひとつに取り上げられるほど、研究者の間では知られるようになりました。
ここであらためて「いかずち」の語源由来を調べてみると…いかずちの「いか」は、「たけだけしい」「荒々しい」「立派」などを意味する形容詞「厳し(いかし)」の語幹で、「ず(づ)」は助詞の「つ」と紹介されています。そして、いかずちの「ち」は、「みずち(水霊)」や「おろち(大蛇)」の「ち」と同じ、霊的な力を持つものを表す言葉で、「厳(いか)つ霊(ち)」が語源と紹介されています。
「霹靂一閃」を連想させるこの絵画土器からは、今からおよそ1,800年前の弥生時代終わりから古墳時代初めの頃、まつやまの(わかくさ)ムラの人々は、水田の稲の栽培に大きな支障をきたし、時には人命をも奪いかねない、いかずちを伴う激しい豪雨を鎮めるために、あるいは、厳しい干ばつの年には命の水とも考えられた貴重な雨が早くたくさん降るように雨乞いのために、ムラのリーダー(地域の首長)に頼み込んで、特異な絵画を描いた土器を用いて、土器の口を大きく打ち欠いて(毀損行為)、土坑と呼ばれる大型の穴の底に絵画を下にして横向きに土器を据えて、呪文のような言霊を発して儀式の存在を復元することを可能とします。もしかしたら、絵画の「いかずち」は、竜もイメージして描かれたのかもしれません。
もうすぐ完成する書籍『発掘 松山の至宝』で、この絵画土器は、第3章 テーマで見る松山の「古代の記号と絵画」の節に、“謎の絵が描かれた土器”の集合写真に掲載されています。
ふんどう君
寒さが厳しくなりましたね。
考古館でも昨日雪が降りました。⛄
(1/8午後4時頃)
氷の厚みを測ると、なんと3.5cmもありました。(1/9午後2時ごろ)
※考古館では、特別展 前期展「発掘 松山の至宝」を開催中です。
新春来福 本年も松山市考古館をよろしくお願い申し上げます!
旧年中は、展示会や講演会、講座や教室にご参加を賜り、誠にありがとうございました。
さて、新年早々、松山市考古館では、書籍『発掘 松山の至宝』の販売に向けて、準備を進めています。
この書籍は、2月6日(土)から開催される特別展「発掘 松山の至宝(後期展)」にあわせて販売をおこなう予定で、スタッフによる最終の確認作業を進めているところです。
作業は当初の作業日程を上回るほど順調に進み、完成までもう少しのところです。
販売開始の日程が決まり次第、HPでお知らせいたします。
※この写真はとあるページの色校正段階です。
クリスマスも終わり、今年も終わりが近づいてきましたね。
今年は新型コロナウイルス感染症拡大のため、事業も縮小となりましたが、
皆様にも感染症対策を行っていただき、お陰様で展示会やイベントを開催することができました。
本当にありがとうございました。
さて、考古館は年末年始、
12月28日(月)~1月4日(月)の間、
休館になります。例年よりもお休みが少し長くなりますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
来年も皆様にお会いできることを楽しみにしております。
まだコロナ禍が続きそうですが、お体に気を付けてお過ごしください。
(ハスの水槽にもみじの葉っぱが!)
ふんどう君