「発見」

by okada
3月 29 2015 年

腰や膝を痛めて整形外科に行くと先生から「とりあえずレントゲン撮りましょう」と言われた事がある方もいらっしゃると思います。「レントゲン」とはレントゲン撮影で使われるエックス線を発見した「ヴィルヘルム・レントゲン博士」から付けられた名前です。

博士は今から117年前、光線についての研究でガラス管を使って放電の実験を繰り返していました。ある日、博士は黒いボール紙で包んだガラス管の実験装置から目には見えない光を発見したのです。

どうして目には見えない光を発見できたの?と思う方もいらっしゃると思いますが、実は博士は〝たまたま〟実験装置と机の上にあった蛍光板との間に手を入れた時、蛍光板に自分の手の骨が写ったのです。

この目には見えない光の名前が「エックス線」。見えないが確かに存在するので「謎の光線」という意味で「X-RAY(エックス線)」と名付けられました。数学の未知数を表す「X」が名前の由来で、謎の物や謎の人物を表す時にもよく使われます。よく映画で正体不明の人物を「ミスターX」と呼ばれているのはこの為なのです。

エックス線を論文で発表した博士は1901年にノーベル賞を受賞。レントゲン撮影の他にも、CTスキャン、癌(がん)の放射線治療、空港の荷物検査、材料の内部の損傷の検査などにも使われています。

レントゲン博士が研究を続けていく中でたまたま発見した「エックス線」。当財団のスポーツ教室に参加して頂いている方の中にも「このエクササイズを行うと腰痛が楽になった!」「このエクササイズを続けたら健康診断の数値が改善された!」という方がいらっしゃいます。実験でも運動でもコツコツ続けていく事で新しい「発見」があるんですね。

 

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